それしかないわけないでしょう。

遅くなりましたが、新成人のみなさん、本当におめでとうございます。心よりお祝い申し上げます。

地元の成人式にお手伝いで参加した妻が、本当に若者達の立派さに感動していました。
メディアは面白がって、良くない成人式を取り上げて、「最近の若者は・・・・」とか言ったりしますが、そんな負の部分にしか目を向けられない大人にはなりたくないですね。

先日、自分の母校で高校一年生を前に、少しお話をさせて頂く機会がありました。
難しい話は出来ないので、テクノロジーの進化や、社会が大きく変わろうとしていることなどを織り交ぜながら、仕事とは何か？働くとは何か？を、子供達と一緒に考える感じで45分間。

そんな45分間の授業の最後に子供達からの質問タイム！
「Youtuberは職業ですか？」とか「仕事をしていて辛い時は？」など、まぁ一般的な質問が多かった中、ある生徒が・・・

「先生も親も、大学を行くことを前提にいろんな話をしてくる。大学に行った方が良いって本当ですか？」と聞かれました。

ドキッとしました。そして、この子はすごいな！とも感じました。何がすごいって、『自分で考えよう』としているなって思いました。

そんな質問に対しての私の答えは「行った方が良いとも行かない方が良いとも、私に答えはありません」でした。

「ただ、大学に、ただ行くことには何も意味はなくて、行って何をするかが大切だと思います。それは仕事も同じで、職業が何かってことにはそんなには意味はなくて、仕事を通して何を実現するかって事の方が大切だと思います。」って言いました。

どんな職業に就きたいかよりも、一人の人間として、どんな人間になりたいか？の方が大事だと思うよ。

子供達に伝わったか伝わっていないかは分かりませんが、少なくとも子供達にとって考えるキッカケくらいになっていればと思うばかりです。

と、ある学校の先生にその話をしたら、教えてくれた絵本がこれ！

それしかないわけないでしょう。

大人は「未来は大変だよ！」「大学に行った方が幸せだよ！」「仕事は苦労するものだよ」「人工知能に仕事を奪われるよ」などなど、いろんな事をいうけど、それしかないわけないでしょう。

未来は、一つじゃないし、生き方も一つじゃない。

可能性は無限にあるし、可能性は無限にある事を知っていて欲しい。

そんなメッセージが書いてあったかなと感じました。

ただ、読み方や受け手によっては、「なんでもあり！」って捉えられる可能性もあるなとも思ったけどね。
単純に「何しても良い」って事ではなくて、「生き方は自分自身が決める事ができる」って事が大事かな。

とはいえ、絵本を普段読む事はないけど、家族全員で回し読み(笑)。

「それしかないわけないでしょう！」　

これは、良いワードだな。

先の質問をしてくれた高校生にも読んで欲しいなこの本。

それにしても子供達は素直で純粋だから、大人の姿や言葉って重要だなと改めて感じました。（そういう意味で、面白おかしくしか世の中を切り取らないテレビとかは本当にどうかと思う）